診療科・部門のご案内

放射線科

この部門の特徴

放射線科は現在、診療放射線技師8名、受付1名の体制で日常の業務を行っています。

診療・治療に必要な一般撮影・CT・MRIなどの検査で得た患者様の画像情報を医師に提供する重要な役割を担っています。このほかにも施設内には、心臓カテーテル検査やIVR(Interventional Radiology)治療に対応できるDSA装置やDR装置、腎結石・尿管結石などを衝撃波で砕く結石破砕装置といった治療に直接結びつく装置も稼働しています。

放射線科のすべての装置で画像情報をデジタル化し、画像サーバーで管理して、各診療科、病棟のモニターに画像を提供しています。
今後も医療スタッフの一員として、知識・技術の向上に努め、地域医療に貢献していきたいと思います。

 

機器紹介

一般撮影装置

一般撮影装置

胸部・腹部や、手・足など骨のX線写真を撮る装置です。以前のCR(Computed Radiography)からFPD(Flat Panel Detector)を新たに導入し、低い被曝線量で、より質の高い画像提供が実現できています。

マンモグラフィー撮影装置

マンモグラフィー撮影装置

乳腺の写真(マンモグラフィー)を撮る装置です。2枚の板で乳腺を圧迫、薄く伸ばして撮影します。圧迫はある程度痛みが伴いますが、乳房の厚みが薄くなることで被曝が低減され、乳腺内の病変の描出能が上がるなどの利点があります。

DR装置(Digital Radiography) X線透視装置

DR装置(Digital Radiography) X線透視装置

胃透視・注腸をはじめとする、X線写真だけではわかりにくい部位を検査するための装置です。X線の透視画像を見ながら撮影し、必要な画像情報を取得していきます。

また内視鏡検査とX線透視装置を合わせて使うことで胆管内の結石除去や腸管内にステントを留置するなどの治療を行います。

この他にも、整形外科のミエログラフィー(脊髄造影検査)や神経根ブロック、骨折の整復などにも使われます。

DSA装置(Digital Subtraction Angiography)

DSA装置(Digital Subtraction Angiography)

カテーテルという細い管を動脈・静脈に直接挿入して、目的の血管まで進め、そこから造影剤を注入しながら撮影していきます。様々な方向から撮影できるので、非常に詳細な血管情報が得られます。また直接がん組織に抗がん剤を投与するなどの治療を行うこともできます。

CT装置(Computed Tomography)

CT装置(Computed Tomography)

X線を使って体の断層(輪切り)写真を撮影します。患者様は寝台に寝たままで、X線を出しながらガントリー(装置中央の穴)を通ります(撮影部位によっては息止めが必要となる場合があります)。現在では1つのX線管球(X線が発生する部品)に対して複数の検出器を備えているので撮影時間(息止め時間)を大きく減らせ、ご高齢の患者様でも無理なく検査ができます。

またデータ密度も高い情報が得られますので、撮影後、コンピュータで画像処理を行い、3D画像(血管や骨の立体画像)や、MPR画像(様々な方向から見た断面を再構成してできた画像)を作ることができます。

MRI装置(Magnetic Resonance Imaging)

MRI装置(Magnetic Resonance Imaging)

直訳すると磁場共鳴画像となりますが、この装置だけ特殊で放射線科にありながらX線は使いません。使うのは電磁波です。電磁波を人体に照射すると音叉から音が返ってくる(共鳴現象)ように、人体から電磁波が返ってきます。その電磁波を装置側で受信し、画像化します。人体から電磁波を返すのは水素原子(H)ですが、水素原子は非常に大きな磁場の中でないと信号を返してくれないので、装置自体に強力な磁石が必要となります。MRI装置の磁石は鉄などの磁性体を引き付ける力がかなり強く、手術などで体の中に金属がある患者様は検査ができるかどうかをよく問診しなければなりません。最近は人体に入れる金属はほとんどがチタン製(チタンは非磁性体で磁石に引き付けられません)ですが、検査時に照射する電磁波が発熱作用を持ちますので、金属が入っている場所によっては検査できない場合もあります。

MRI検査ができない、もしくは事前に確認を要するもの

心臓ペースメーカー(強い磁力で装置の設定が変わる恐れがあります)、心臓人工弁、
動脈瘤クリップ、血管ステント、人工関節、人工内耳、義眼、磁石付きの入れ歯

MRI検査前にはずしていただくもの

入れ歯、アクセサリー、クリップのついたかつらなど
湿布、カイロ、鍵・ライター・携帯電話など
カラーコンタクト
ヒートテックなど、その他類似する下着類(金属製の繊維を含むため)

女性用化粧品にも金属粉を含んだ製品が多く市販されており、検査前に化粧を落としていただく場合があります。
入れ墨も成分に金属を含んでいるため、発熱や変色を来たす恐れがあります。

いろいろ制約の多い検査ではありますが、実際に持ち込まれた金属による事故も多く起こっています。患者様の安全配慮のためご協力よろしくお願いします。

骨密度測定装置

骨密度測定装置

骨塩量検査 DEXA

HOLOGIC社のX線骨密度測定装置QDRシリーズDiscoveryを当院で導入しております。
骨折のリスクを高精度に見極めます。
世界で初めて「デュアルエネルギー(BMD)測定機能」と「シングルエネルギー(IVA)機能」を統合した装置です。
「低い骨密度」と「脊椎骨折の存在」を1台の装置で見極めることで、骨粗鬆症に起因する骨折の可能性をいち早く発見することを可能にしました。

分かりやすい結果表
患者フォローアップを実現
的確な臨床管理を実現するために、骨密度の変化を自動的かつ明確に、分かりやすい結果表に記録します。これにより、毎回の来院時の変化率を、簡単に比較参照することができます。
1.医師向け骨密度測定結果表
 1-1.腰椎:医師向け骨密度測定結果表(PDF:204KB
 1-2.左大腿骨頚部(右利き):医師向け骨密度測定結果表(PDF:200KB
2.患者さん配布用骨密度測定結果表
 2-1.腰椎:患者さん配布用骨密度測定結果表(PDF:269KB
 2-2.左大腿骨頚部(右利き):患者さん配布用骨密度測定結果表(PDF:271KB
 

外科用イメージ装置

外科用イメージ装置

主に整形外科や外科の手術中に用いる、移動式のX線透視装置です。

移動式X線装置(ポータブル)

移動式X線装置(ポータブル)

病室・オペ室などでの撮影に使用します。

ESWL装置(結石破砕装置)

ESWL装置(結石破砕装置)

腎結石・尿管結石などの体内にできた結石を体外から衝撃波を当てることで破砕します。その時、結石の位置を確認するためX線透視装置が付いています。