臨床検査科
病院で採血や、検尿をしたことがありますか?
実は、それが臨床検査です。臨床検査とは、患者さまから採取した血液や尿、便、細胞などを調べる検体検査と、心電図や脳波など患者さまを直接調べる生理機能検査の2つに大きく分けられます。
検査で何がわかるの?
頭が痛かったり、熱っぽくて身体がだるかったり、などこれらすべて体が発する危険信号です。
病院に受診すると、医師は問診や聴診など診察時に得られた情報から、治療を行います。しかし症状の原因がはっきりしなかったり、同じ症状でも複数の病気が考えられるなど、診断の困難な場合もあります。
そこで、
- 病状の原因を調べる。
- 症状の似た病気の中からどの病気に該当するのか調べる。
- 診断の確認をする。
- 病気の進行度を調べる。
- 投薬による作用・副作用の度合いを調べる。
- 治療効果を確認する。
などの目的で様々な検査をします。
検査は誰が?
患者さまから採取した検体を実際に検査するのが臨床検査技師です。臨床検査技師は国家資格を持った臨床検査という専門分野での知識と技能を公に認められた人たちです。
この臨床検査技師が様々な分析手法を用いて、患者さまの今の状態を検査しています。
臨床検査技師になるには?
高等学校卒業後に大学や専門学校で養成課程を修め、国家試験に合格しなければなりません。
学校では、厚労省の指定規則によって定められた科目を勉強します。臨床専門科目の一部を実際に学ぶ臨床実習も義務付けられています。
患者Q&A
Q:何本も採血するのはなぜ?一本で全部できないの?
A:検査の各項目ごとに検査に使用する成分が異なります。この血液の成分を採取するために様々な薬品を使用します。
病院ではいろいろな採血管を使用しますが、各採血管にはそれぞれ異なる薬品が入っています。適切な検体を用いて、正しい値を提供する為に複数本採血しなければならないことがあるかと思いますが、ご了承下さい。
Q:出来るだけ少ない採血量で検査をしてほしい!一滴で出来る検査もあると聞くが?
A:依頼された検査に適切な成分を血液から分離する作業を採血後に行うわけですが、患者さまの状態や服薬されている薬品の作用の為、一様に作業を行うことは困難です。
分離を終えた検体から順次測定を行いますので、結果のでる時間が前後することは回避できません。何卒、ご了承下さい。
基準値について
以前の正常値から現在の基準値(基準範囲)について
一般に正常値を決めるにはそれぞれの施設(病院)で健康な人々を多数集め検査し、統計処理後、平均値含む95%の範囲に含まれる値としますが、正常の基準や定義が曖昧な上に健康な人が正常である保証はありません。
健康な人でも人種、年齢、性別、生活習慣や環境など、多くの要因によって変動する可能性があるからです。要するに正常値の正常という言葉そのものに問題の根源があります。そこで現在は、世界中で正常値にかわり基準値(基準範囲)という言葉が用いられています。
基準値(基準範囲)は厳密に性別、年齢、生活習慣、検体採取条件を同じくする健康な基準個体から得られた計測値であり、基準範囲は基準個体を含む95%が含まれる範囲のことです。一見、正常値と変わりがないように思われますが、実際には、基準範囲を求めるための条件、手順を厳密に規定している点が異なります。
検査を受けて検査結果を聞いたとき
それが正常なのか異常なのかが、最も気になる点であるかと思われます。
そこで、正常と異常の尺度となるのが各検体項目ごとの基準値になるわけですが、先に触れましたように、基準値(基準範囲)とは一定の条件を基に算出した値であり、患者さまが検査結果と基準値を見比べる時には、その値や範囲にとらわれすぎず、あくまでも一般的な目安として考えた方がいいかもしれません。
異常であるか病気なのかは問診、身体所見、その他の検査等を総合的に判断し医師が診断します。検査値だけでわかるものではありません。自己判断で安心したり心配することのないようにしましょう。